ホワイトアウトが事故誘発 視界不良時の運転に注意を!【動画】

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北海道警ホームページより

 大雪に見舞われているこの冬、県内でも吹雪により視界が遮られるホワイトアウトが発生し、交通事故を誘発するリスクが高まっている。宮城県の東北自動車道では車の多重事故が起き、危険性が改めて注目された。巻き込まれた時、どんな注意が求められるのか。

猛吹雪で視界不良となった秋田市の山王大通り=19日午前9時半ごろ


 動画投稿サイト「ユーチューブ」で、北海道警がある動画を公開している。吹雪による視界不良の中で実際に起きた多重事故の映像である。

 吹雪の中を走行する1台の車に取り付けられたドライブレコーダー。画面に映し出された進行方向は雪で見通しにくい。そこへ突然、多重事故でもみくちゃになった車両の塊が目の前に現れる。車は速度を落とす間もなく追突。直後、後方を走っていた車両に次々と追突される。

 視界不良時に、いかに事故回避が困難かを克明に映し出している。そして、この動画のような状況に陥ったのが、19日午前11時50分ごろ、宮城県の東北道で起きた多重事故。約1キロにわたって断続的に事故が起き1人が死亡、車約130台が立ち往生した。

視界不良の中で起きた多重事故の映像。車が走行中、事故で停車する車両が目の前に突然現れる。この場面の直後に衝突する(北海道警提供)


 大館市に向かっていた仙台市の建設業男性(45)は「1メートル先も見通せず、気付いたら目の前に車があった」と証言。とっさにブレーキを踏んだが間に合わず、道路をふさぐように停車する車両に衝突したという。

 一般道では歩行者との事故のリスクもあり、事故のケースによっては運転手が罪に問われることがある。

 2018年2月、北海道ニセコ町では、ホワイトアウトとみられる視界不良の中を運転していた乗用車が、路肩を歩いていた女子大学生をはねて死亡させる事故が発生。運転手は自動車運転処罰法違反に問われ、昨年1月の一審札幌地裁で禁錮1年2月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。

 判決で裁判長は、当時は約11メートルまで近づかなければ歩行者を認識できないほどの視界不良だったとし「歩行者の存在は容易に想定でき、徐行義務がある。時速30~40キロ(現場の法定速度50キロ)で走行した過失がある」と指摘した。

 東北道で多重事故が起きた19日は県内も大荒れ。秋田市では通勤時間帯にホワイトアウトの状態となった。県警によると19日午前0時~午後4時、けが人こそいなかったものの、視界不良による交通事故は県内で26件に上った。

適切な対応はライトやハザードをつけ進路左側で停止


 北海道警の動画によると、吹雪による視界不良は道路の周りに樹木や建物が少なく、開けた平たんな土地で起きやすい。

 車両の走行中に視界が完全に失われた場合、ドライバーはどうすべきか。秋田県警は、ヘッドライトやハザードランプをつけながら進路左側に停止する対応が適切と説明。歩行者もできるだけ車道から離れて歩くよう呼び掛ける。

 日本自動車連盟(JAF)秋田支部も同様の対応を勧めるほか、ある程度の視界が確保できる場合、後続車両に追突される恐れがあるとし、ヘッドライトやハザードランプをつけながら徐行する方法もあるとした。

 道路交通法は、徐行を「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること」と定める。路面の状況によっては、ブレーキを掛けてから停止するまでの制動距離が伸びることを考慮しなければならない。

 JAFの担当者は「大荒れの時は外に出ない判断も必要」と話す。出発時間を変更したり、公共交通機関を使ったり、既に車で出掛けていれば、安全な駐車場などで天候の回復を待つことも必要だ。


ホワイトアウト 激しい地吹雪や降雪、霧などで視界が完全に遮られた状態。目の前が白一色になることがある。目標物が確認できず、上下左右の方向感覚を失い、自分の立ち位置が分からなくなることが多く、深刻な交通障害を引き起こす要因になる。坂を上っているのに下っているように感じることもあると言われる。

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