北斗星(1月26日付)

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 大相撲初場所は異例ずくめだった。新型コロナウイルス感染の横綱白鵬を含めコロナ関連で関取15人が休場。けがで休場の横綱鶴竜ら4人を合わせ休場は戦後最多の19人に上った。さらに観客はコロナ対策で5千人に制限された

▼そんな初場所、幕下西8枚目の将豊竜(24)=横手市出身、時津風部屋=が快進撃を見せた。昨年の初場所からは弓取り式を務めている。本県出身では板倉(後の大豪・大剛、三種町出身)、巴富士(鹿角市出身)に続く弓取り力士だ

▼初日を飾ったのは11日。ただ横手市の相撲ファンがいつものようにテレビ桟敷で応援できたかどうかは疑問だ。この日の同市の積雪は193センチと観測記録のある1979年以降最大となった。取組時間も雪寄せ作業に追われていたかもしれない

▼将豊竜は20日まで白星を六つ並べ「全勝で十両昇進」へあと1勝と迫った。残念ながら全勝はならず、千秋楽の力士9人による優勝決定戦でも敗れた

▼それでも将豊竜の活躍は大雪に見舞われ、疲れ果てていた横手の多くの人々を勇気づけたのではないか。勝ち進むにつれ、取組に合わせて除雪後の休憩を取った市民がいたことも想像に難くはない

▼相撲界には「弓取り力士は出世できない」というジンクスがあると聞いたことがある。しかし大剛は幕内、巴富士は小結に昇進した。本県出身の弓取り力士に限れば大活躍している。豪風引退から県出身の関取不在が続くいま、将豊竜の来場所の健闘へ期待が高まる。

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