社説:県コロナ経済対策 子育て世帯の支援急げ

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 新型コロナウイルスの感染拡大で県内経済が低迷する中、県は生活困窮世帯や子育て世帯への商品券配布、プレミアム宿泊券の追加発行などを盛り込んだ総額約50億円の経済対策をまとめた。国の2020年度第3次補正予算成立を受け、20年度一般会計補正予算と21年度同補正予算案に関連経費を計上した。

 消費喚起や雇用維持、家計支援などで県内経済を下支えする狙いだ。コロナ禍で事業経営が立ちゆかなくなり、雇用が失われる事態は避けなければならない。県は市町村や商工団体と連携し、事業効果を最大限引き出すように全力を挙げるべきだ。

 昨年11月以降、新型コロナの「第3波」が全国に広がり、首都圏などでは今年1月、緊急事態宣言が再発令された。本県でも職場や病院などでクラスター(感染者集団)が相次ぎ発生。このため外食や旅行を控える傾向が強まり、飲食、観光業界は厳しい状況に置かれている。

 商品券は1人当たり1万円。配布対象は住民税非課税世帯の約23万人と中学生以下の子どもがいる世帯の約8万人を見込む。非課税世帯は世帯員分、子育て世帯は子どもの人数分を配る。高所得世帯やコロナの影響による減収がないと想定される公務員世帯は対象外。額面総額は約31億円に上る。

 配布対象者は20年の所得を基に6月ごろに確定する。県はその後に手続きを進め、8月から配布したい考えだ。

 しかし困窮世帯や子育て世帯の支援という趣旨からすれば、配布開始が8月では遅過ぎるのではないか。これから3、4月の年度替わりの時期を迎える。子どものいる世帯では出費が増えるだけに配慮を求めたい。

 商品券は市町村や商工団体などが発行する見込みで、それぞれの地域限定で使用できる。消費を喚起し、地域の活力を維持するためにも、配布の時期を早める方法を探るべきだ。

 苦境が続く宿泊施設への支援策として、プレミアム宿泊券を計5万枚追加発行する。既に販売済みの券と同様に、県民を対象に5千円分の券を半額の2500円で1人4枚まで販売。県内施設の利用を促す。3月15日から6月末まで使用できる。

 販売済みの券は55万枚で、使用期限はきょう28日。県は宿泊施設内での食事などでも宿泊券を使えるように要件を緩和したが、10万枚超が未利用(22日時点)の可能性がある。県は未利用券の利用期間を追加発行分と同じ期間に再設定し、購入額の2500円の券として使えるようにする。未利用券の利用促進にも力を注いでもらいたい。

 商店街や飲食店の組合がクーポン券発行、集客イベント開催などの消費促進事業を実施する場合、500万円を上限に補助する。厳しい状況にあるのは宿泊施設や飲食店だけではない。地域の実情をよく知る商店街などのアイデアを引き出し、積極的に支援することが必要だ。

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