北斗星(3月4日付)

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 記録的な大雪に見舞われたこの冬、行政による除雪の在り方は県民の大きな関心事となった。車の通行が多い幹線道路優先で、歩道や生活道路は後回しになりがち。不便もあるが、半ばやむを得ないと思っていた

▼「存在しない女たち」(河出書房新社)という本には、歩道などの除雪を優先するようになったスウェーデンの自治体が紹介されている。女性は徒歩で移動することが男性より多い。スウェーデン北部では冬に滑って転び、負傷する歩行者の数は自動車運転者の3倍。その大多数は女性だった

▼除雪の優先順位を入れ替えたところ、けが人が減り、医療費縮減などの効果もあった。同書は従来の除雪が故意に女性を犠牲にしていたわけではないとも指摘。計画策定に女性が関わっていなかったのが問題とする。女性参画の重要さを教えられる

▼前会長の女性蔑視発言で男性中心の体質払拭(ふっしょく)が求められる東京五輪・パラリンピック組織委員会。仙北市出身の荒木田裕子さんが副会長に就任した。1976年のモントリオール五輪で金メダルに輝いたバレーボール女子日本代表だ

▼海外で指導者を務め、2012年のロンドン五輪では日本女子のマネジャー。「五輪は人生そのもの」と語る豊富な経験を生かし、男女平等の理念を体現する大会にしてほしい

▼組織委は新理事に女性12人を選出。女性40%の目標を一気に達成した。男性中心の組織が見落としていた課題がないか活発に議論し、機運を盛り上げたい。

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