東日本大震災10年(4)岩手・経営店舗目前まで津波、田中敦子さん 難逃れた「罪悪感」今も

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 「今でも何も関係ないときに思い出します」。岩手県大槌町の吉里吉里(きりきり)地区でクリーニング店を営む田中敦子さん(55)=大仙市出身=は、あの日の光景がふとよみがえる。

 2011年3月11日、田中さんは自宅近くの店舗で夫晃さん(55)とラジオを聞きながら仕事をしていた。激しい横揺れからしばらくして、数十メートル先で土煙が上がった。その先に見える海が黒ずんでいた。

 津波だ。「駄目だ!こっちに来る!」。誰かの声が聞こえた。近所の母親が子どもの手を引いて高台に逃げ出す。家や国道が波にのまれ、みるみるうちに見えなくなった。高台を駆け上がった津波は、自分たちの店舗の2軒先まで迫ったところでようやく止まった。

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