慰問中止でも民謡楽しんで 大曲農高郷土芸能部がDVD贈呈

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
保護者の協力で福祉施設にDVDを届けた大曲農業高郷土芸能部
保護者の協力で福祉施設にDVDを届けた大曲農業高郷土芸能部

 大曲農業高校の郷土芸能部保護者有志が、部員の踊りや民謡を収めたDVDを地域の福祉施設に贈っている。新型コロナウイルスの影響で、これまで行ってきた慰問公演ができなくなったためだ。「私たちの歌や踊りを楽しみにしてくれている皆さんに、喜んでもらえたらうれしい」と部員たちは話す。

 郷土芸能部では例年、秋田県内の福祉施設やイベント主催者から依頼を受け、年間約20カ所で演奏や踊りを披露してきた。しかし最近は、新型コロナの影響によって公演はほぼ中止に。毎年秋に開かれていた県高校郷土芸能・日本音楽合同発表会も映像審査となり、大勢の人に見てもらう機会が激減した。

 そんな中、当時の3年生が中心になって「別の形で郷土芸能を楽しんでもらえないだろうか」と方法を模索。これを知った保護者の佐藤哉子さん(45)と嵯峨浩美さん(51)が「みんなで協力し合えばDVDを制作できるのでは」と発案した。部員の保護者にアイデアを伝えたところ、全員の賛同を得ることができた。

 撮影は今年1月中旬に同校で行った。演目は秋田おばこ節やドンパン節、正調生保内節など7曲。そろいの法被やかすりの着物を着た部員21人が各演目の紹介を交えながら、息の合ったおはやしや踊り、情感たっぷりの民謡を披露した。昨年11月中旬に行われた合同発表会の模様も盛り込んだ。

 DVDは2月から4月にかけ、近年慰問に訪れていた大仙市内の福祉施設18カ所に贈呈した。

 2月下旬には、部員と保護者らが大仙市の中通病院ショートステイを訪れ、利用者に直接DVDを手渡した。当時部長の佐藤彩海(あみ)さんは「今年は皆さんの元に行けなくて残念でした。踊りや民謡を届けたくて、みんなで制作しました」とあいさつ。利用者の小西行成さん(93)は「民謡が好きで毎年楽しみにしている。みんなで見ます。ありがとう」と語った。

 保護者の佐藤さんは「おととしまでの慰問公演では、訪問先のお年寄りが涙を流して喜んでくれることもあり、子どもたちは大きなやりがいを感じていた。コロナ下で訪れられない中、DVDにして見てもらうことができてよかった」と話した。

秋田の最新ニュース