北斗星(4月19日付)

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 トラック荷台の現金自動預払機(ATM)で、お金を引き出すのはめったにないことだ。それを体験できるのが金融機関の移動店舗車。地元地銀があす北秋田市阿仁地区で営業を始める。行員常駐の窓口もある

▼支店の移転などで店舗に通うのが困難になった地域の高齢者らの利用を見込む。来月からは男鹿市北浦地区でも営業する。当面は週1回の営業。「うちの地域にも来てほしい」という声があちこちから起こるのではないか

▼別の地銀から昨年秋、利用支店が近隣の店舗に移転するとの知らせが届いて驚いた。通帳記載の支店は5年前に続いて2度目の移転だ。だんだん店舗は遠くなる。地銀の支店再編が急速に進んでいることに気付かされた

▼コンビニATMやインターネットバンキング、キャッシュレス決済…。片仮名だらけのこうしたサービスの普及によって銀行窓口の利用客は減少傾向にあるという。そこに人口減少も追い打ちをかける

▼インターネットを使った各種の金融サービスを使いこなせれば便利だろう。ただ高齢になれば容易ではない。支店が遠くなり、免許返納などで車が使えなければお手上げ。年金をどうやって受け取るのか頭が痛くなる

▼既存の口座などは無料だが、今年から紙の預金通帳の発行を有料化した都市銀行もあった。金融サービスのデジタル化は止まらない。そんな中での移動店舗車の営業開始だ。利用客数だけでなく顧客満足度も考慮してサービスを維持してもらいたい。

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