北斗星(4月21日付)

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 朝、出勤前の身支度をしていると窓の外に集団登校する小学生の列が見えた。黄色い帽子をかぶった新1年生が2人。見送りをする母親に手を振り、上級生の後に続いた。マスクで表情は見えなかったが、大きく腕を振って歩く姿は高揚感にあふれていた

▼じっと席に座っていられるだろうか、勉強についていけるだろうか。新1年生の親は今の時期、あれこれと思いを巡らせている。18日付本紙の社会面「教育2021」は、期待と不安が入り交じる「小1の風景」を取り上げた

▼「つい口うるさく言い過ぎてしまうこともある」。ある母親の話は当方にも身に覚えがある。子どもが小学校に入学したばかりの頃、「夜のうちに時間割を見て準備しなさい」「早く寝なさい」が口癖になっていた

▼ただし子どもには子どものペースがある。学校生活への適応に要する時間も人それぞれだ。「子ども自身が納得しながら、ゆっくり慣れていった方がいい。焦らず見守って」。専門家の弁にうなずいた

▼コロナ禍はいまだ出口が見えない。制約の多い日常に閉口している人は少なくないだろう。体や心に変調を来すなど子どもに与える負の影響も指摘されている。環境の変化に戸惑いがちな新1年生はとりわけ注意が必要だ

▼〈ランドセルに夢いっぱいの一年生弾む足取り止めてはならぬ〉。15日付本紙の読者文芸欄に掲載された短歌が心に響いた。新1年生へのぬくもりあふれるエール。大人たちへのメッセージでもある。

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