社説:県のコロナ対策 検査助成の周知を急げ

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 県は新型コロナウイルス対策として、総額約48億円の補正予算をまとめた。佐竹敬久知事が4選を決めてから初めての予算編成となった。中小企業向けのPCR検査などへの助成制度を創設したほか、売り上げが大幅に減少した飲食店に支援金として一律30万円を支給する費用も盛り込んだ。

 県内外で感染再拡大が続く現状を重く受け止め、企業支援など必要な措置は今後も迅速に予算化してほしい。切れ目のない対策が不可欠である。

 PCR検査などへの助成は、県商工会議所連合会と県医師会の要望を受けて予算化した。県内の中小企業(個人事業主含む)が、県外出張から帰県した従業員らに自主的に医療機関で検査を受けてもらう場合、費用の半額(上限1回1万円)を補助する。

 県内企業では、県外出張から戻った従業員に症状がないかを確認するため、1~2週間ほど自宅待機させるケースが多い。リモートワークできない職種や環境の場合、企業活動の停滞や人手不足につながる懸念がある。

 県は、ウイルスの検出確率が高まる帰県後5日目から検査を受けてもらう方針。助成により企業は従業員に検査を促しやすくなるだろう。検査結果は翌日には判明するため、結果次第で通常業務への復帰が早まる従業員もいるはずだ。

 自宅での経過観察で無症状であっても感染している場合があり、感染拡大の防止にもつながる。県は企業への周知を図り、利用を促すべきだ。

 一方で自主検査に対応できる医療機関が県内にどれだけあるのかがはっきりしていない。県が把握している医療機関は10カ所に満たない。このため県医師会は県が助成を始める前に、協力する医療機関の掘り起こしを進めている。企業の検査ニーズに確実に応えられるよう地域バランスも考慮し、多くの医療機関に協力してもらいたい。

 県は近く助成制度について発表し、企業からの申請の受け付けを始める。検査に対応できる医療機関名を公表するなど利用しやすい仕組みが重要になる。

 飲食店への支援金は外食や宴会自粛の傾向が続く厳しい状況を踏まえ、支給する。昨年12月~今年4月のいずれか1カ月の売り上げが、前年か前々年と比べて5割以上減少した事業者が対象になる。

 申請の受け付けは大型連休明けになる見通し。飲食店が事業継続を断念し、多くの雇用が失われる事態は避けなければならない。可能な限り早期に支給を始めてほしい。

 補正予算には宿泊施設を支援する県内観光キャンペーンや、ひとり親家庭への特別給付金の経費も計上した。

 多くの県民が苦境に直面している。その苦しみに寄り添い、ニーズに合う効果的な支援が求められている。

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