社説:コロナ禍のGW 感染対策と経済両立を

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 ゴールデンウイーク(GW)が始まった。平日のあす30日も休めれば7連休となる。本来なら旅行や帰省で多くの人が県境を越えて移動する時期だ。

 しかし昨年同様に県内外で新型コロナウイルスの感染拡大が続く。感染抑止のため、県境をまたぐ移動は自粛を求められている。県民一人一人の協力が不可欠だ。

 政府は感染者が急増する東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に3度目の緊急事態宣言を発令。本県は今月の感染者が28日時点で140人を超えている。全国的に感染力の強い変異株の感染者が増えており、警戒が必要だ。GWをどう過ごすかが今後の感染状況を大きく左右しかねないことを肝に銘じたい。

 県は4都府県との往来について「真にやむを得ない場合を除き、避けてほしい」と県民に呼び掛けている。「真にやむを得ない場合」として、運送や医療といった社会の安定に不可欠な業務に加え、入試や資格試験などを例示した。4都府県以外でも、同様の場合や仕事、冠婚葬祭などの目的以外では移動を避けるよう要請している。

 いずれの地域であれ、観光旅行や帰省は避けるよう求めているということだ。不要不急の往来で県境間の移動が活発化し、県内外に感染が一層拡大するようなことがあってはならない。

 呼び掛けの効果を上げるため、県は一人でも多くの県民の協力を得られるよう努めなければならない。GW中も会員制交流サイト(SNS)などを通じ、継続的にメッセージを発することにも努めてほしい。県民に危機感を共有してもらい、感染防止につなげたい。

 ただ、懸念されるのは経済面の影響だ。例年GWは多くの観光地が県外客でにぎわう。宿泊施設や土産物店にとっては書き入れ時だ。県外客が大幅に減少すれば、今も苦境にある宿泊施設などが一層大きな痛手を受ける。継続を断念する事業者が出ないよう、県は可能な限り支援するべきだ。

 県外客に代わって期待されるのは県民による県内旅行だ。県は県民の宿泊施設利用を促すため、5千円分を2500円で買えるプレミアム宿泊券を発行した。県内の宿泊や日帰り旅行について1人当たり5千円を上限に半額を補助する「県民割キャンペーン」も実施中。県民割利用者には最大2千円の地域限定クーポン券も配布される。

 プレミアム券は当初、GWは利用期間外だった。しかし緊急事態宣言で県外客の予約キャンセルが見込まれるため、急きょ利用可能とした。こうした取り組みの周知をGW期間も継続し、事業の効果を高めるべきだ。

 基本的な感染対策の重要性に変わりはない。宿泊施設や県民に対し、手洗いやマスク着用、3密回避などの対策をいま一度徹底してもらう必要がある。感染防止と経済活動の両立に向け最大限の努力を求めたい。

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