遠い風近い風[畑澤聖悟]んだっすなあ

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 私の劇団「渡辺源四郎商店」で上演する演目は必ず青森を舞台にしている。そうでなければ全国へ(世界へ)発信する意味がない。登場人物は津軽の空の下で生活する人々だから、津軽の日常口語で話す。個人の訛(なま)り方は生まれた地域、育った地域、両親の出身地、祖父母と同居しているかどうかで大きく異なるから、戯曲は標準語で書き、訛りは俳優に任せる。指示は「普段通りに訛って」である。

 訛りを持っていることは標準語との使い分けを可能にする。家族や仲の良い友達と話すときはがっつり訛るだろうし、初対面、もしくは親密でない人間、訛らない人間と話すときは標準語に近くなるはずだ。つまり、言葉の使い分けは関係性を表現する重要なツールになる。演出上、あるとないとでは大違いだ。武士なのに拳銃持ってるようなもんである。東京で演劇やってる人間にこれはできない。ざまあみろである(言わないけど)。

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