北斗星(5月8日付)

お気に入りに登録

 漫画家諫山創さんの大ヒット作「進撃の巨人」(講談社)は人を捕食する巨人が支配する世界を舞台に、自由を求めて人類が巨人に壮絶な戦いを挑むダークファンタジーだ。民族間の争いや人々の苦悩を壮大なスケールで表現。独特の世界観が多くの読者の心をつかんだ

▼海外での人気も高く、約11年半に及んだ連載が先月完結すると大きな反響を呼んだ。「残酷だけど本当に美しい物語」などと、インターネット上は熱烈な読者の声で沸いた

▼既刊の本を「進撃」ファンから借りて読んだ。現実離れした設定に初めは頭が追い付かなかったが、読み進むうちに引き込まれた。ヒットの理由が分かった気がした

▼さいとう・たかをさんの代表作「ゴルゴ13」(小学館)の単行本が先月、200巻に到達したことも話題となった。ギネス世界記録に認定されている「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(集英社)の最終200巻と並んだ

▼大型連休中、横手市の増田まんが美術館で開催中のさいとうさんと浦沢直樹さんの原画展に足を運んだ。漫画界の2人の巨匠による原画を目当てに訪れた幅広い年代の姿があった。漫画ファンの層の厚さを実感した

▼諫山さんの出身地の大分県日田市では、進撃の巨人ミュージアムがオープンするなど「聖地化」が進み、大きな可能性を秘めた地域資源となっている。その点では貴重な原画を収蔵・保存するまんが美術館が先輩だ。世界へ「マンガ文化」を発信し続けることを期待したい。

秋田の最新ニュース