北斗星(6月21日付)

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 肉の焼ける音や香りが食欲をそそる。平日の昼前、秋田市役所前の「市民の広場」にキッチンカー3台が並び、焼きそばや牛タン弁当、ポテトフライなどを販売。狭い車内には忙しそうに調理する姿が見られた

▼正午が近づくと客が増え、間隔を取りながら列を作った。親子連れが出来たてを受け取ると、子どもは早く食べたそうに袋の中をのぞき込んだ。市が広場を有効活用しようと、県キッチンカー協会に貸し出した。12事業者が交代で平日営業する。しばらくは日替わりメニューのように楽しめそうだ

▼キッチンカーは道の駅や各地のイベントなどでもよく見かける。新型コロナウイルスの影響により売り上げが落ち込んだ飲食店などが新たに始めるケースもある。「店の客が減ったので、キッチンカーに買いに来てくれるとうれしい」と切実な声も聞かれる

▼県外ではキッチンカーの事業者が自治体と災害時協定を結ぶ例もある。ライフラインが止まった際、発電機や水、食材を積んで避難所などに駆け付ける。温かい食事は不安な気持ちでいる被災者への励ましになる

▼これからの季節は大雨による災害が心配だ。気象庁は今月17日から「顕著な大雨に関する気象情報」の運用を開始。線状降水帯ができたことを確認した場合などに速報する。線状降水帯は積乱雲の連続発生により同じ場所に雨を降らせ続けるため警戒しなければならない

▼県内は一昨日、梅雨入りした。大地を潤す穏やかな雨であってほしい。

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