北斗星(7月30日付)

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 ネットを挟んで、シャトルがとてつもない高速でコートを飛び交う。世界のトップレベル同士の壮絶な戦い。職場の小さなテレビの前で応援していて、まばたきをするのも忘れてしまいそうだった。同じフロアのあちらこちらから大きな歓声や拍手、悲鳴が響いた

▼県内の至る所で同じような光景が見られたことだろう。東京五輪バドミントン女子ダブルス準々決勝。応援していたのは言うまでもなく北都銀行所属の永原和可那、松本麻佑両選手の「ナガマツ」ペアだ

▼2人はともに北海道の出身。中学校時代から頭角を現し、松本選手は道内の高校、永原選手は青森県の高校で活躍した。縁があって本県を拠点に競技生活を始め、世界ランキング2位の実力を引っ提げて五輪に出場したのはご存じの通り

▼北都銀行の先輩、米元小春、田中志穂両選手の「ヨネタナ」ペアと切磋琢磨(せっさたくま)してきた。「私たちの目標であり、大きな存在だった」と口をそろえるナガマツは今年1月にその引退試合の相手を務めた

▼世界5位の韓国ペアとの試合は最終ゲームにもつれ込んだ。26―28という点数にその激闘ぶりがよく表れている。同じ準々決勝では世界ランキング1位の福島由紀、広田彩花両選手のペアも敗退した

▼「あと一歩」の悔しさは当人たちにしか分からない。秋田の地で力を蓄えて世界に羽ばたいたナガマツを多くの県民が応援し、活躍に元気をもらってきたことだけは確かだ。今はただ「お疲れさま」とねぎらいたい。

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