北斗星(8月1日付)

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 暑い日は海水浴に出掛けたくなる。子どもと一緒に泳いだり、波打ち際で砂遊びしたりすると夢中になる。その後に海の家で食べるかき氷やラーメンのおいしさは格別だ

▼いつもなら県内のあちらこちらで見られる光景だが、昨年来のコロナ禍の中ではそうもいかない。今夏は潟上、秋田、由利本荘3市では海水浴場の開設が見送られた。一方、男鹿市や三種町など4市町では海の家などで密にならないよう呼び掛けながら開設にこぎ着け、仙北市の田沢湖でも湖水浴場が開かれた

▼三種の釜谷浜海水浴場では大小さまざまな砂像が展示されている。4メートル近い高さのメイン砂像「開放」には開きかけの扉があり、その隙間から本物の空が見える。そこに夕日が差し込むさまは神々しい。コロナ禍という重い扉を開き、希望の光が差し込む場面を表現しているという

▼「海水浴と日本人」(畔柳昭雄著)によると「海水浴」を「うみみずゆあみ」と読んだ時代があった。病気治療のため海に入った潮湯治(しおとうじ)に由来する。次第に今のような楽しみ方になり、明治中頃から「かいすいよく」が一般的になったという

▼潮湯治の人向けに古くから茶屋があり、海の家へとつながる。明治期に整備された海の家は、海の危険性を知らない客のため、泳ぎに慣れた若者を雇って事故に備えた。今でいうライフガードや監視員だろう

▼ただ監視員がいても海には危険がつきまとう。保護者は子どもと一緒に楽しみながらも注意が欠かせない。

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