北斗星(8月2日付)

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 何年か前に田沢湖で、アウトドア用品メーカー主催のカヤック講習会に参加した。カヌーにはカヤックとカナディアンがある。パドル(かい)の片端だけにブレード(水かき)があるのがカナディアンで、両端にブレードがあるのがカヤックだ

▼好天に恵まれ、水面は穏やかだった。心地よい風に吹かれながらゆっくりパドルを操り、初心者でも自由に湖上を移動できた。周辺の山々の緑を眺め、自然との一体感を満喫した

▼カヤックも競技となると強靱(きょうじん)な肉体と高度な技術が必要。日々の鍛錬は想像を超える厳しさだろう。東京五輪ではきょう、カヌー・スプリント女子カヤックシングル200メートルの小野祐佳選手(県スポーツ協会)が予選に出場する。今大会の県勢5選手のしんがりを務める格好だ

▼スプリントは流れのない直線コースで着順を競う。特に距離が最短の200メートルは水上のF1といわれるほどのスピードが特徴だ。小野選手は小学生の頃、古里由利本荘市のカヌー教室で体験し魅力に目覚めたという

▼本荘高校時代に全国総体と国体でそれぞれ2冠を達成。日本を代表する選手に成長した。大学卒業後は県職員となり一時現役を退いたが、2016年に復帰を決意。ブランクを乗り越え五輪初出場を果たした不屈の努力はそれだけで称賛に値する

▼小野選手はきょうが31歳の誕生日でもあるため大会前から「いい日にしたい」と意気込んでいた。あすの決勝進出を懸け、存分に力を発揮し楽しんでほしい。

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