北斗星(8月19日付)

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 幼い頃、祖母が「四角い部屋をまあるく掃除」と笑いながら電気掃除機を使っていたことがある。手を抜くことを指す慣用句の「四角な座敷を丸く掃く」をもじったのだろう。便利な家電でさっと掃除を済ませることを、どこか後ろめたく感じていたのかもしれない

▼掃除機は昭和の半ば、洗濯機や冷蔵庫とともに憧れの品で「三種の神器」といわれた。消費者の購買力が高まるとカラーテレビ、クーラー、カーの頭文字を取った「3C」が新しい神器となった

▼家電や自家用車は生活を便利にし、豊かさの象徴ともなって時代を映し出してきた。令和の三種の神器は食洗機、洗濯乾燥機、ロボット掃除機という。損害保険関連会社社長から県理事に就いた陶山(すやま)さなえさんが県内経済団体の講演会で触れていた

▼女性活躍がこれまで以上に大きな課題になる中、家電による家事の省力化だけでは十分ではない。家事や育児を男女で協力し、分担することが重要さを増している

▼陶山さんは女性活躍推進のためにはさらに、職場の経営者が強い意思を持って継続的に取り組むことが大切と強調。本県の女性は優秀だが謙虚として、女性自身が自覚を持って踏み出すよう訴えた。女性活躍の定着には時間がかかるが「必ず経営にプラスになる」とした

▼陶山さん自身も活躍を後押ししてもらったことがある一方、女性を阻む壁にぶつかり乗り越えた経験の持ち主。その体験を生かし、県庁や県内企業に新風を吹き込んでほしい。

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