北斗星(9月2日付)

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 狙い澄まして投じられた球が吸い寄せられるように白い目標球に当たる。東京パラリンピックのボッチャ個人戦をテレビ観戦していて思わず「よし」と声が出た

▼競技名は「ボール」を意味するラテン語が語源。個人戦は互いに6球ずつ投げたり転がしたりし、相手よりも目標球に近づけた球の数が得点になる。ミリ単位の投球技術や先を読む戦術はカーリングに似ている

▼杉村英孝選手(39)が個人(脳性まひBC2)で金メダルに輝いた。同競技個人の日本選手では初の表彰台となった。大会を通じて投球精度が素晴らしかった。1投で相手の球をはじきつつ、自分の球を得点に絡む好位置に付ける技術が光った

▼決勝の相手は前回リオデジャネイロ大会の金メダリスト、タイのワッチャラポン・ウォンサ選手(30)。2人は2年前、タイのホストタウンである大館市でデモンストレーションゲームに参加し、世界トップレベルの技術を披露。リオ大会のチーム戦銀メダルの日本は、金メダルのタイに2―1で競り勝って東京大会への弾みになった

▼大会は残り4日。きょうからボッチャのチーム戦が始まる。決勝が行われる4日、大館市はパブリックビューイングを行う予定。日本とタイの対戦となれば、タイ選手と交流してきた市民はどちらを応援するか悩ましいだろう

▼大会最終日の5日には男子マラソン(視覚障害T12)に秋田市出身の熊谷豊選手(34)が登場する。頂点を目指す熊谷選手に大きな声援を送りたい。

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