北斗星(10月28日付)

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 選挙運動の形も随分と変わったようだ。昨年の新型コロナウイルス感染拡大以降、初めての大型国政選挙となった衆院選。「密」を避けるため、県内小選挙区の各陣営が苦労している

▼集会の回数を減らす、参加は会場の周辺住民に限り人数を少なめにするといった具合だ。その代わり、街頭活動に力を注ぐ事例もある。訴えを伝える場が感染拡大の元になったら大ごとだ。陣営はこれまでになく気を張り詰めているに違いない

▼全国的にはインターネットによる発信の重要性も増している。コロナ前の選挙戦では「密」があふれ、大勢の熱気でむんむんしていた。様変わりした今回の選挙をどう捉えたらいいのか

▼「演説力」を高める機会―と研究者はみる。コロナ前は集会であえて密をつくって熱気を生み、票につなげていた。それが感染対策で難しくなったという。ネットの活用を含め、いかに言葉を尽くして伝えるか。それが大切になるということだ

▼各人の主張を有権者がしっかり受け取ることも欠かせない。そこで紹介したいのが福沢諭吉の「悪さ加減」に基づく選択だ。政治に期待し過ぎると裏切られて幻滅する。そこで悪いところが少ない方を選ぶ。「リアルにいえば政治的選択とはそういうもの」(丸山真男著「政治の世界」)だ

▼トウガラシ、ショウガ、サンショウそれぞれの「辛さ加減」を味わうように、「悪さ加減」のわずかな違いまで見極めよ。福沢の政治的リアリズムも物差しの一つだろう。

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