中村哲さんの似顔絵、後世に タリバンが「事件解決」を約束

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爆弾防御用のコンクリートブロックに描かれた故中村哲さんの似顔絵=11月21日、カブール(共同)
爆弾防御用のコンクリートブロックに描かれた故中村哲さんの似顔絵=11月21日、カブール(共同)

 アフガニスタンで2019年に殺害された非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん=当時(73)=の似顔絵が首都カブールに残されている。今年8月にイスラム主義組織タリバンが実権を掌握した後いくつかの絵が消されたが、管理人は「偉業を後世に語り継ぐため命ある限り守り抜く」と誓う。事件から4日で2年。首謀者や実行犯は明らかになっておらず、タリバン報道官は事件解決を約束した。

 カブールと北部の都市を結ぶ幹線道路の脇。役場の前に設けられた爆弾防御用のコンクリートブロックに、中村さんの似顔絵が描かれていた。

 絵の横には中村さんの口癖だった「国の再建のため、いつもより1時間多く働きましょう」との言葉が現地語で書かれている。近くの警察署勤務のタリバン兵アブドルハキムさん(37)は「われわれも見習いたい」と称賛した。

 絵を管理するのは役場で警備員として働くアミヌラさん(27)。中村さんの活動を知った役場幹部の発案で、4年半前に描かれたという。アミヌラさんはブロックに広告が貼られたら取り除き、色があせたら塗り直しを業者に頼んできた。

 カブールにあった他の似顔絵は8月15日のタリバン実権掌握後に消された。タリバンが支配を誇示しようとしたもようで、残存する絵は唯一とみられる。

 中村さんは、東部ジャララバードで武装集団に待ち伏せされ銃撃された。タリバンは関与を否定している。(カブール共同)