【評伝】鎌田孝一さん死去 白神保護の原点は岳岱の森

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岳岱に観光客を案内する鎌田さん=2003年7月
岳岱に観光客を案内する鎌田さん=2003年7月

 藤里町の岳岱(だけだい)自然観察教育林には、数百年の年輪を刻んだブナが林立する。こけむした根は巨岩を抱き込み、生命力にあふれる。伐採される予定だったこの森を守るために先頭に立って動いたのが、町で写真店を営む鎌田孝一さんだった。

鎌田孝一氏死去、白神山地の保護に尽力 91歳

 1970年、3年間撮りためた写真を手に営林署に駆け込み、「こんなに美しい森はない。切らないでほしい」と掛け合った。繰り返し求めること2年。ついに保全が決まった。地道な訴えは実を結ぶと実感した瞬間だった。「この経験が白神山地を守る運動の原点となった」。岳岱にある古木を見上げ、そう述懐したことがあった。心(しん)の強さが伝わってきた。

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