北斗星(1月17日付)

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 阪神大震災からきょうで27年。「生きていれば今ごろ30代前半。もし結婚していたら、どんな家庭を持ったのかな」。震災で6歳の長女を失った男性は、今も街中で娘と同年代の人を見掛けると思いを巡らすという

▼震災の日の朝。男性が自宅で目を覚ますと、近くで寝ていた娘が倒れたタンスの下敷きになっていた。体を揺らしても反応はない。遺体となって運び込まれたのは春に入学するはずだった小学校だった。「もう少し遊んであげたらよかった」と振り返る男性の体験談を読み、胸が締め付けられた

▼家屋の倒壊や家具の下敷きなどが原因で6434人が亡くなった。平穏な生活が突然断ち切られ、兵庫県内の避難者はピーク時に31万人を超えた

▼一昨日には南太平洋・トンガ沖にある海底火山で大規模噴火があり、岩手県などに津波警報、北海道から沖縄県にかけての太平洋沿岸部全域などに津波注意報が発令された。東日本大震災の津波被害が脳裏をよぎったが警報や注意報は昨日全て解除された

▼日本は常に地震や津波の脅威にさらされていることを忘れてはならない。政府や自治体には防災計画の見直し、復興業務体制や手順の確認を不断に進めてほしい

▼北海道沖から東北沖の日本海溝・千島海溝沿いで巨大地震が起きた場合、最悪で死者は20万人近くに上るとされる。県内は死者ゼロの想定だが、建物約100棟が全壊、避難者は最大千人超になるという。震災の教訓を生かし、しっかり備えたい。

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