外旭川まちづくり、市議の疑問と期待… 6月市議会振り返る
秋田市の外旭川まちづくりモデル地区整備事業やコンパクトシティーの方向性を巡り、市議会6月定例会では、市議がそれぞれの立場から疑問や期待などさまざまな主張を展開した。一般質問(6月13~15日)を中心に市議らの発言を振り返る。
【疑問の声】
「コンパクト化と無縁」「従来の構想と変化ない」
一般質問で、細川信二市議(50)=秋水会=は、コンパクトシティーとモデル地区の整合性に疑問を投げかけた。「街に新たな拠点ができかねず、市街地が広がる。卸売市場も新スタジアムも、ショッピングモールも、モデル地区として他地区に波及させることには無理がある」
「事業はもはや多核集約型コンパクトシティーの方向性とは無縁だ」とし、市として進めたいのであれば、モデル地区という位置づけや多核集約型コンパクトシティーとの関連づけをやめ、「単にまちづくり事業とすべきではないか」とただした。「コンパクトシティーは粛々と進めるべきだ」とも訴えた。
【期待の声】
「魅力あるまちづくりを」「交流人口増やせる」
小林一夫市議(70)=フロンティア秋田=は一般質問で、モデル地区の検討を始めた市の姿勢を「有志議員が長年、実現を図るべきだと主張してきた方向に向かって動き出した」と評価。「若者のみならず、市民にとって魅力あるまちづくりにつながることを期待している」と述べた。
安井誠悦市議(62)=市民クラブ=は、秋田市のまちづくりの現状について「既に出来上がった拡散型の都市を、集約型に再構築するのは無理がある。郊外の街を全て移さない限り、インフラ整備・維持費は削減できない。これだけ広がった車依存型社会をどう公共交通機関(の利用)へ移行させるかも疑問。コンパクトシティーは理論ではなく、現実を見詰める必要がある」と持論を展開。
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