秋田県由利本荘市出身の画家・五島まさをさん(80)=神奈川県茅ケ崎市=は40年以上、日本各地を歩いて原風景を描いている。懐郷の思いを起こす絵に引かれる人は多く、原画を手がけたカレンダーや絵はがきは根強い人気がある。
五島さんは本荘高校卒。首都圏の大学を経て美術大で絵の基礎を学び、20代半ばから画家の道を歩み始めた。当初は海外を回って風景画を中心に描いていた。

ところが1972年、イスラエル・テルアビブの空港で銃乱射事件があり、渡航先のエジプトから戻る際に空港で厳しい荷物検査を受けた。「画家は一般の旅行者と持ち物が違うから怪しまれる。海外を回ることに不安を感じた」と語る。
一方、海外の風景を題材にする中で、日本は景観の変化が早いと感じた。「まず屋根から変わっていく。日本ではかやぶき屋根に郷愁を感じ、失われていく景色を大事にしたい、絵にして残したいと思った」
日本各地を巡るようになったのは30代半ばから。思わず足を止めた場所の風景をよく描いた。なぜ足を止めたのか、何に引き込まれたのか、自問自答しながら作品を制作してきたという。
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