鹿角官製談合、児玉前市長に有罪判決 「業者と不適切な癒着」

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秋田地裁で開かれた鹿角市官製談合事件の判決公判(代表撮影)
秋田地裁で開かれた鹿角市官製談合事件の判決公判(代表撮影)

 秋田県鹿角市発注工事を巡る官製談合容疑事件で、市内の複数の建設業者に入札の秘密を漏らしたとして官製談合防止法違反などの罪に問われた、前市長児玉一被告(75)の判決公判が25日、秋田地裁であった。柴田雅司裁判長は児玉被告に懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)を言い渡した。

 判決によると、児玉被告は市長在任中、市が発注した統合校舎(花輪二中)や鹿角観光ふるさと館あんとらあを巡る3件の工事の入札で、開札前に入札の秘密である最低制限価格などを電話や対面で業者側に伝え、入札の公正を害した。

 判決理由で柴田裁判長は「市長として入札を含め、行政の公正を特に保つ立場にありながら、市民の信頼を大きく損なった」と指摘。「市長は本来、業者の不正を正すべき立場。(業者への)恩返しという児玉被告の考えそのものが、業者との不適切な癒着を背景としている」と批判した。

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