県内大雨、農業にも大きな被害 農家「収穫は期待できない」

 12日深夜から13日にかけての大雨では、秋田県北部と県央部を中心に建物浸水にとどまらず、土砂流出による交通障害のほか、農業にも大きな被害をもたらしている。田畑が冠水した農家からは「収穫は期待できない」と諦めの声も。被害調査は継続されており、今後拡大する可能性がある。

木が倒れ込み被害を受けた民家=13日午後1時半ごろ、由利本荘市赤田


 建物の浸水被害は、2河川の氾濫で180棟超に被害が出た五城目町のほかにも相次いだ。大館市では住宅浸水が床上・床下計71棟、非住家62棟を確認。鹿角市や北秋田市、大仙市などでも建物浸水の情報がある。また由利本荘市赤田では住宅の裏山が崩れ、流木や土砂が住宅内に流入したが、住民2人にけがはなかった。

鹿角市十和田末広のJR花輪線・土深井ー末広間では、線路の路盤が崩れレールが宙づりになった=13日午後3時ごろ


 交通網にも影響を及ぼした。12日に運転を再開したばかりのJR奥羽線・東能代―大館間では、今回の大雨で糠沢―早口間の盛り土が崩れ、再び運転を見合わせることになった。JR花輪線・土深井―末広間では線路の路盤が崩れた。秋田内陸線は米内沢―阿仁合間の9カ所でのり面が崩落するなどの被害が確認され、鷹巣―阿仁合間の運行を当面見合わせる。

 東北自動車道では、小坂町の小坂PAの北約1キロで土砂崩れが発生し、小坂インターチェンジ(IC)―碇ケ関IC(青森県)の上下線が通行止め。県管理の国道や県道16路線17カ所でも倒木や冠水、橋の損傷による交通規制が続いている。

 農業被害も深刻だ。大館市の比内地域を流れる味噌内川の護岸が決壊し、川沿いの複数の鶏舎が高さ約50センチまで浸水。比内地鶏を育てる農家7戸に計1万5750羽の被害が出た。市内では水田の冠水も確認されている。

芋川の氾濫で冠水した田んぼ=13日午後3時ごろ、由利本荘市加賀沢(小型無人機で撮影)

奥を流れる芋川の氾濫で冠水した田んぼや農道。大木も流れ着いていた=13日午後1時1分、由利本荘市松本


 由利本荘市の芋川の氾濫により加賀沢、松本地区の田畑が冠水。キャベツ畑と水田に水が流れ込んだという農家男性(58)=同市加賀沢=は「10月に収穫予定だが、大量の雨水に漬かり、品質に影響が出ないか心配だ」と肩を落とした。

 北秋田市坊沢でも田んぼが冠水した。農事組合法人坊沢営農組合では、コメや大豆など10ヘクタール以上が被害に。組合総務部長の戸嶋延廣さん(68)は「稲の花が咲く時期に冠水してしまい、コメが実るのか不安。大豆は冠水に弱く、収穫は期待できない」と話した。

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