中村佑介さん画業紹介、「夜は短し―」 東京・文京区で20周年展
ベストセラー小説「夜は短し歩けよ乙女」の表紙画などで知られる人気イラストレーター中村佑介さんの画業を振り返る「中村佑介20周年展」が、東京都文京区の東京ドームシティ内にある「ギャラリー アーモ」で開かれている。2023年1月9日まで。
02年からデザインを手がける、ロックバンド「ASIAN KUNG―FU GENERATION」のCDジャケットイラストなど計約600点が並ぶ。中村さんは「真面目に描き続けて良かった」と喜びを語った。
「夜は短し―」のコーナーでは、ハードカバー版、文庫版それぞれの表紙画を、着色前の線画と共に紹介。17年に公開された劇場アニメのポスター制作過程を解説するパネル展示もある。
女性の横顔に動物や風景などを組み合わせた独特の画風で知られるが「自分では最初からスタイルを決めて描いているつもりはない」と中村さん。依頼されたテーマや、描きたい題材と真剣に向き合ううちに「不思議とこの形になる。個性ってそういうものだと思います」。
印象深い仕事として、20年から担当する「浅田飴糖衣」の缶デザインを挙げた。「自分の絵が若者向けのとがった表現ではなく、日常の一部になった」。今後も大勢に親しまれる作品を目指して創作を続けたいという。
月曜休館(12月26日、1月2、9日は開館)、一般1200円など。問い合わせは東京ドームシティ、電話03(5800)9999。
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