【東京舞台さんぽ】「ひらやすみ」 阿佐谷で人情味ある日常にほっこり

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阿佐谷パールセンターのJR阿佐ケ谷駅に近い入口。ドーム型の屋根は作品にも描かれた=東京都杉並区
阿佐谷パールセンターのJR阿佐ケ谷駅に近い入口。ドーム型の屋根は作品にも描かれた=東京都杉並区

 2021年から雑誌で連載が始まった真造圭伍さんの漫画「ひらやすみ」。東京都杉並区の阿佐谷を舞台に、主人公でのんきな青年ヒロトと、美術大に通ういとこのなつみらが織りなす、人情味あふれる日常が描かれ、心がほっこりする。作品の世界に引かれて歩いた。(共同通信=藤原朋子)

 30歳手前でフリーターのヒロト。休日の散歩中、平屋に住むおばあさんと出会い、毎週、晩ご飯をごちそうになるように。心が通じ合ったおばあさんが突然亡くなり、平屋の遺贈を受け、物語が進む。

 ヒロトのアルバイト先に設定されたのがJR阿佐ケ谷駅南口近くの釣り堀「寿々木園」だ。人気は金魚が泳ぐ池。周りで親子連れや常連客が静かに釣り糸を垂らす。1924年から営業し、今は3代目の鈴木典明さんと次男の拓也さんが運営する。三鷹市から毎週、娘と訪れる団体職員の七宮清一さんは「釣りが楽しいし、釣り仲間が子どもに優しい。8時間いても飽きません」と話した。

 街を代表する商店街「阿佐谷パールセンター」のドーム型の屋根や例年開催の「阿佐谷七夕まつり」も作品で描かれた。ジャズが流れるアーケード街。かまぼこ店や呉服店など昔ながらの店があり、懐かしさとモダンさが共存する空間だ。

 高架下を抜け、駅北口を出ると「わいたこ いちばん店」がある。たこ焼きが好物のヒロトが訪れる店。店長の久保田孝治さんによると、タコを引き立てるだしの風味がセールスポイントで1300個以上売れる日がある。「(漫画に)出てたね」と客から声をかけられることが増えたという。

 中杉通りに架かる阿佐谷北1丁目歩道橋へ。大学で友達ができず、落ち込むなつみをヒロトがこの上へと誘う。ケヤキの葉が色づく季節に見渡すと、空や道路とのコントラストが際立ち美しい。「なんか開放的でよくない?」というヒロトのせりふに納得した。

 【メモ】22年にオープンした阿佐谷地域区民センターの「阿佐谷けやき公園」(屋上部)からは、中央線などの車両が間近に見られる。

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