【東京ウオッチ】夢かうつつか―ヒグチユウコのかわいくも不気味な世界 いまのTokyoをつかむイベント情報(28日~2月5日)
◎今週の一推しイベント
【2月3日(金)】
▽「ヒグチユウコ展 CIRCUS FINAL END」(~4月10日、港区・森アーツセンターギャラリー)
空想と現実を行き交うような自由な発想とタッチの画風で幅広く活躍する画家・絵本作家のヒグチユウコさんの個展が開催される。
2019年より全国を巡回した初の大規模個展で展示された約500点に、紹介しきれなかった作品を合わせた約千点を公開。
少女や不思議な生き物たちが繰り広げるサーカスを描いた作品のほか、デビュー作「ふたりのねこ」などの絵本の原画まで勢ぞろいする。豊かな色彩にかわいさと不気味さが共存するヒグチさんの世界を堪能できる。
本展企画者は、「ヒグチさんが長野、愛知、広島、高知など各地巡回展のために心を折って作った作品が大集合する。圧倒的なボリュームの展示で、地方会場に来たことがある人も楽しめる内容だ」と話した。
○そのほかのお薦めイベント
【1月28日(土)】
▽「ムーミン ギンザ セレクション」(~31日、中央区・松屋銀座)
ムーミンにまつわるアイテムを紹介する期間限定ショップが銀座・松屋で開かれている。
小説「ムーミン谷の仲間たち」に登場するリトルミイのぬいぐるみや、ムーミンやしきのシルエットをデザインした晴雨兼用傘などムーミンの世界観を表現したさまざまなアイテム300点以上を楽しむことができる。
世界的テキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんが手がけたハンカチも紹介。ムーミン好きにはたまらないイベントだ。
▽「真っ赤ないちごに魅せられて。」(~3月14日、港区・東京ミッドタウン)
「濃い赤」をテーマに作られたいちごのぜいたくなスイーツが六本木の東京ミッドタウンのレストランやカフェで提供されている。
甘く軽い食感の台湾カステラを使ったパフェはここでしか味わえない。人気パティシエの鎧塚俊彦さん運営の「トシ・ヨロイヅカ(Toshi Yoroizuka)」は、新鮮な完熟いちごがはさまれたミルフィーユを提案。
企画担当者の米沢郁美さんは「シェフが腕によりをかけて仕上げたパフェなどのスイーツや、手土産にもぴったりな可愛らしいケーキも用意した。濃厚で真っ赤ないちごを食べて気分を上げてもらいたい」と話した。
▽「テーブルウェア・フェスティバル2023~暮らしを彩る器展~」(~2月5日、オンラインでも開催、文京区・東京ドーム)
日本各地の窯元作品から世界各国の陶磁器までさまざまなテーブルウエアを紹介する国内最大級の「器の祭典」だ。
人気の海外特集では、世界の文化をリードする“パリ”の最新トレンドや歴史に裏打ちされた食卓シーンを紹介。日本では触れる機会の少ない、マリーダージュなどのブランドも並ぶ予定だ。
国内は有田焼を特集。白磁、染付、青磁など伝統と革新が共存する有田焼の魅力を伝える。
イベント開催中は、タレントの黒柳徹子さんや辺見えみりさんら豪華なゲストがステージに登壇し、個性的なテーブルセッティングを提案する。
▽「日本学術会議 公開シンポジウム『ダイバーシティ推進と日本社会の〈不平等〉』」(13時、事前予約制、オンライン開催)
近年、各分野で唱えられる「ダイバーシティー(多様性)推進」。一方で、それを拒むような動きも社会の中で生れている。この複雑な現象について、社会学専門の有識者たちが多角的に議論する公開シンポジウムが開催される。
早稲田大教授の伊藤守さんが趣旨を説明した後、東京大大学院教授の林香里さんらが移民やジャーナリズム、障害者などの観点から現状を報告する。
ジェンダー研究の第一人者である東京都立大名誉教授の江原由美子さんらがコメンテーターとして報告者たちに質問し、参加者も交えて議論。多様性を巡り、日本社会共通の思想、社会、制度的な問題は何であるのかを探る。