大気汚染がフランス印象派生む? 光の散乱強まり風景かすむ

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モネの「ウォータールー橋、灰色の日、1903」(米国立美術館所蔵・共同)
モネの「ウォータールー橋、灰色の日、1903」(米国立美術館所蔵・共同)

 【ワシントン共同】風景や都市景観を描いた19世紀英国のターナーやフランス印象派のモネの作風が、輪郭はあいまいに、色彩は白っぽく変化していったのは、産業革命の大気汚染で大気中の微粒子が増え、光が散乱し風景がかすんで見えるようになったことが影響しているとの研究を、フランスと米国の気候科学者が1月31日、米科学アカデミー紀要に発表した。

 98枚の絵を解析し、対象がくっきりと描かれる度合いの低下が、石炭の燃焼に伴う二酸化硫黄の排出量増加と関連していたと指摘。「印象派の絵は(心の中のイメージではなく)自然現象の記録だ。環境の変化が創造的な描き方を生んだのだろう」と推測した。

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