【東京ウオッチ】さまざまな「愛」のかたちに触れて―「ルーヴル美術館展 愛を描く」 いまのTokyoをつかむイベント情報(4日~12日)

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「ルーヴル美術館展」会場に展示された、フランソワ・ジェラールの名作「アモルとプシュケ」の前に立つ俳優の満島ひかりさん((C)NTV)(提供写真)
「ルーヴル美術館展」会場に展示された、フランソワ・ジェラールの名作「アモルとプシュケ」の前に立つ俳優の満島ひかりさん((C)NTV)(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【4日(土)】

 ▽「ルーヴル美術館展 愛を描く」(~6月12日、港区・国立新美術館)

 「愛」をテーマにパリのルーブル美術館の膨大なコレクションから精選された絵画の展覧会。16~19世紀半ばまでの名画74点を六本木の国立新美術館で公開している。

 古代神話やキリスト教を主題にした絵画のほか、優雅な恋の場面やロマン主義の悲劇などを描いた作品を展示。名画を通して、人間の根源的な感情である愛のさまざまな形に迫る試みだ。

 フランス絵画の至宝、フラゴナールの「かんぬき」は26年ぶりに来日。国立新美術館の主任研究員・宮島綾子さんは「革命前のフランスで、男女の関係を通して“人間らしさ”を表現した傑作」と解説する。

 フランソワ・ジェラールの「アモルとプシュケ」を紹介したルーブル美術館の学芸員ソフィー・キャロンさんは「ギリシャ神話では珍しい幸せな“愛の物語”。肌色の表現など卓抜した技術を堪能して」と話した。本展の“案内人”は俳優の満島ひかりさんが務める。



 【4日(土)】

 ○そのほかのお薦めイベント

 ▽「ストロベリーアフタヌーンティーwith LADUREE~マリー・アントワネットの世界~」(~5月31日、港区・ホテルインターコンチネンタル東京ベイ、事前予約制)

 ホテルインターコンチネンタル東京ベイで、フランス王妃マリー・アントワネットの世界観を表現したさまざまなスイーツを、アフタヌーンティースタイルで楽しめる。

 1862年創業のパリの老舗菓子店ラデュレとのコラボレーション。注目は、アントワネットのドレスを思わせるスイーツ「サントノレ・ローズ・フランボワーズ」。ラデュレの紅茶「テ・マリー・アントワネット」と共に、バッグや帽子などのファッションアイテムをかたどったスイーツも味わえる。

 企画を担当した副支配人の林理恵さんは「ラデュレがスイーツを監修した、ソフィア・コッポラ監督の映画『マリー・アントワネット』をイメージした。王妃のお茶会に招かれたような、写真映えする空間も楽しんでほしい」と話した。

 ▽「奈良原一高『Fashion』」(~11日、港区・amanaTIGP〈アマナティーアイジーピー〉)

 日本を代表する写真家、奈良原一高さんのファッション写真を紹介する展覧会が六本木のギャラリー、amanaTIGPで開催されている。奈良原さんのファッション写真のビンテージプリントが公開されるのは19年ぶりとなる。

 奈良原さんのアーカイブから「婦人画報」や「ハイファッション」といった雑誌などに掲載された1960年代の作品18点を展示。日本人初のパリコレクションのモデルとして知られる松本弘子さんを被写体とした「海を渡る馬」などの作品が見どころだ。

 担当の野田舜士さんは「ファッションの視点から奈良原さんの優れた芸術性を新たに発見できる。森英恵さんら偉大なデザイナーとの親交の深さも感じて」と述べた。

 ▽「ハンブルク・バレエ団公演『ジョン・ノイマイヤーの世界』『シルヴィア』」(~12日、台東区・東京文化会館、事前予約制、ジョン・ノイマイヤーの世界が2~5日、シルヴィアが10~12日の上演)

 ドイツのハンブルク・バレエ団の5年ぶりの日本公演。ダンサー、振付家として世界で活躍するジョン・ノイマイヤーさんが芸術監督を務める。

 注目は「ジョン・ノイマイヤーの世界」。ノイマイヤーさんが自ら舞台に登場し、バレエに魅了された人生と芸術への思いを語る。彼の言葉と共に「くるみ割り人形」や「椿姫」などの名場面を踊るダンサーたちを観賞できる。また、ギリシャ神話の世界を描いた傑作「シルヴィア」も上演される。

 ローザンヌ国際バレエコンクール優勝者の菅井円加さんら高い技術を持つプリンシパル(最高位)が多数出演。現代人の心理を巧みに描き出すノイマイヤーさんの振り付けを堪能できる機会だ。

 【10日(金)】

 ▽「オンライン講座『スウェーデンに学ぶ、若者の政治参加~なぜ若者の投票率が8割を超えるのか~』」(19時、港区立男女平等参画センターリーブラ、事前予約制、オンライン開催)

 日本福祉大学専任講師の両角達平さんを講師に迎え、ジェンダー平等に関心の高い次世代の声を政治に届ける方法を探る。港区立男女平等参画センターリーブラの主催。

 日本の政治は、世界と比べてもジェンダーギャップが大きいことで知られ、若者の投票率の低さなど政治参加への意識にも課題がある。

 一方、スウェーデンでは若者の投票率が8割を超える。若者の団体などを通して、彼らの社会参画を促し政治への関心を向上させる仕組みが整っているからだ。

 若者の声が届く政治、ジェンダー平等が進む社会の実態をスウェーデンの事例から学び、日本の政治の在り方を両角さんと共に考えたい。

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