【東京ウオッチ】庭園の夜桜、光、音楽、美食で愛でる―八芳園で春のフェスティバル いまのTokyoをつかむイベント情報(18日~26日)
◎今週の一推しイベント
【18日(土)】
▽「TOKYO SAKURA GARDEN SPRING FESTIVAL 2023」(~4月9日、港区・八芳園、庭園は入場無料、明日佳さんの「琴の調べ」は17日18時、19時、20時、沖野修也さんの「粋―Night」は4月2日18時30分に開催)
白金台の八芳園で春限定の夜桜フェスティバルが開かれる。お花見の制限が緩和されつつある今年は、80本の桜が並ぶ日本庭園全体がピンク色に染まる。
開催初日の17日は琴奏者の明日佳さんが美しい琴の音色を披露。世界で活躍するDJの沖野修也さんも、ライトアップされた庭園に沿った会場で一夜限りのDJナイトを開く。週末限定の「白金横丁」では、桜あんをのせた「SAKURA団子」など特別なグルメも提供する。
統括支配人の関本敬祐さんは「八芳園では、2月の河津桜にはじまり、吉野桜、しだれ桜、御衣黄、八重桜などが順々に咲き誇る。歴史ある庭園の桜の美しさを堪能してほしい」と話した。
○そのほかのお薦めイベント
【18日(土)】
▽「ココロの真ん中に響く食」(~28日、中央区・銀座三越)
春らしい食材を使ったケーキやパフェ、和菓子などが勢ぞろいするイベントが銀座三越で開催されている。同店の食品バイヤーが日本各地から選んだ「推しスイーツ」の数々だ。
注目は大阪のどら焼き専門店「花かんざし」の「どらボール(さくら咲くら)」、島根県の老舗菓子店「風流堂」の和菓子「桜笑ク(サクラサク)」、長野県の「信州里の菓工房」の「栗あんぱん 抹茶」など。
五色の花かんざしをモチーフにした京都「俵屋吉富」の「京 花かんざし」は工芸品のように美しい。関西のスイーツ専門店「パティスリー モンシェール」は看板の「堂島ロール」に新鮮ないちごを華やかに加えた。“いま”しか出合えない旬の甘さを味わいたい。
▽「特別展『東福寺』」(~5月7日、台東区・東京国立博物館平成館)
京都を代表する禅寺の一つ、東福寺の寺宝をまとめて紹介する初の展覧会が東京国立博物館で始まった。
鎌倉前期、南宋で学んだ円爾を迎え創建された東福寺は日本随一の大伽藍を誇る。本山東福寺と塔頭には中国伝来の文物、建造物、彫刻、絵画、書跡など禅宗文化にまつわる文化財が多数伝えられている。国宝や重要文化財に指定されたものは105件にも及ぶ。
注目は、室町期の絵仏師・明兆による大作で、全47幅が修理後初めて公開される重要文化財「五百羅漢図」。仏像や書画類の優品も展示し、東福寺の歴史、大陸との交流を通して花開いた禅宗文化の全容を紹介する。
東京国立博物館研究員の高橋真作さんは「所蔵の寺宝を余すところなく公開している。圧巻の禅ワールドを堪能してほしい」と説明した。
▽「トークセッション『ろう者といっしょに動画をつくってわかってきたこと』」(11時、江東区・日本科学未来館、事前予約制、オンラインでも開催)
ろう者である映画監督の今井ミカさんと特別支援学校「明晴学園」教頭の森田明さんをゲストに迎え「手話」の難しさ、面白さを語るイベントが開催される。日本科学未来館の田中沙紀子さんが進行役を務める。
ドラマでも目にすることが増えた手話。実は、日本で使われる「日本手話」は日本語とは異なる言語という。同じ日本人でも、耳の聞こえないろう者と耳の聞こえる聴者では異なる言語を使っている。手話を使うろう者と、音声でコミュニケーションを行う聴者は異なる文化を持つ。
イベントでは「手話ってなに?」「日本語字幕があれば手話はなくてもいいのでは?」「ろう者と聴者が一緒に活動できる?」などを語り合う。手話で話す人に会ったことがない人にも、手話の本質を知ることができる貴重な機会になりそうだ。
【21日(火)】
▽「Gucci Hanami 東京タワーライトアップ」(港区・東京タワー、ARフォトフレーム特設サイトはグッチ公式HPからもアクセス可能)
春に新たなスタートを切る人たちにエールを送ろうと、イタリアの高級ブランド「グッチ」が東京を代表するスポット、東京タワーを“桜色”など特別な光でライトアップする。
21日は「一粒万倍日」「天赦日」「寅の日」という三つの吉日が重なり縁起が良いとされる日。
グッチを象徴する色のグリーンやレッドのほか、春らしい桜色で日没から深夜0時までタワーを染め上げる。
アーティストのヒグチユウコさんが描き下ろした桜が縁取る拡張現実(AR)フォトフレームも31日まで「Gucci Hanami」特設サイトで公開。ファンタジックに描かれたネコや月といった愛らしいモチーフをカスタマイズして、東京タワーを撮影できる。希望に満ちた春の訪れを楽しめそうだ。