日常と真逆の世界、自由に 日本ミステリー文学大賞新人賞柴田祐紀さん

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 2022年度の第26回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作「60%」が光文社から刊行された。作者は由利本荘市在住の柴田祐紀(ゆうき)さん(48)。地下社会を生きるアウトローの苦悩や友情を、過激な暴力シーンを交えて描いた本作はどのようにして誕生したのか、柴田さんに聞いた。

 舞台は仙台市。極道の世界を生きる頭脳明晰(めいせき)の柴崎純也が、飲酒運転で人生を失った元銀行員をスカウトし、資金洗浄専用の投資コンサルティング会社「60%」を立ち上げることから始まる。柴崎が従来の反社会組織とは違う不思議なコミュニティーを形成し、強い絆で勢力を拡大していく中、「60%」の存在意義に変化が訪れる―というストーリーだ。

 選考会では、キャラクター造形のうまさが高く評価された。柴田さんは「最初に登場人物を設定し、結末を考えずに書き始めた。そのうちキャラクターが勝手に動き出し、物語が出来上がっていった」と振り返る。

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