船頭「かじ空振り、操船失敗」 保津川事故で説明

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転覆した川下りの舟=29日午後、京都府亀岡市
転覆した川下りの舟=29日午後、京都府亀岡市

 京都府亀岡市の桂川(通称保津川)で観光客向け川下りの舟1隻が転覆し船頭1人が死亡、別の船頭1人が行方不明となった事故で、運航する保津川遊船企業組合の豊田知八代表理事が29日、同市の事務所で記者会見した。乗っていた船頭4人のうち、左後方でかじを取っていた1人が「力が抜け、かじが空振りになった。操船を失敗した」と説明したと明らかにした。

 記者会見などでの説明によると、この結果、かじを取る船頭はバランスを崩して落水した。他の船頭が代わりにかじを取ろうとしたが間に合わず、進行方向を制御できないうちに岩にぶつかったとみられる。

 組合は28日夕から夜、転覆した舟を引き揚げ、事務所近くに運んだ。船首には事故の際に破損したとみられる大きな傷があった。亡くなった船頭の田中三郎さん(51)は舟の前方でかじの補助をする「さお」役。発見時、腰に巻くベルト型の救命具をしていなかった。豊田氏は、外れた可能性があるとした。

 客が川に落ちた場合の対応訓練を最後に行ったのは8年前で、その後は行っていなかったという。

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