北斗星(4月30日付)

 ゴールデンウイーク(GW)初日のきのう、JR秋田駅はスーツケースやお土産入りの袋を手にした帰省者らでにぎわった。待っていた家族や友人と再会を喜び合う姿も見られた

▼帰省を制限させるまで感染拡大した新型コロナウイルスは、GW明けに感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられる。GWの鉄道と空の便の予約状況はコロナ禍前の水準に迫る勢いという。帰省者のほとんどはマスク姿だったが、例年通りのGWに戻りつつあるようだ

▼帰省者には久しぶりに本紙を手に取ってもらえたかもしれない。きのうの紙面には“県民魚”ハタハタの記録的な不漁が大きく掲載されていた

▼昨年秋からの漁獲量は、資源量回復のため取り組んだ禁漁が解かれた1995年以降、95年に次ぐ少なさ。禁漁解禁後の最高だった2004年のわずか5%にとどまった。地球温暖化による海水温の上昇が資源量に悪影響を与えていることが指摘されている

▼温暖化の影響といえば早まった桜の開花もそうだ。かつてGWに帰省すれば見頃を迎えていたことを懐かしむ人もいるだろう。県内の桜の開花状況を伝える本紙の「花だより」は今年、GWを迎える前の25日を最後に終了した

▼今年はコロナ禍に控えていた帰省先での行楽を楽しむ人もいることだろう。本県の豊かな食や自然に触れ、故郷の魅力を再確認してほしい。そうした中で温暖化について考え、理解を深めるのもいいのではないか。

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