半蔵門に新たな庭園 英国大使館の旧敷地利用
「国民公園皇居外苑半蔵門園地」が東京都千代田区に開園した。都心にできた静かな庭園に花が咲きそろい、訪れる人の目を楽しませている。(共同通信=松本泰樹)
2015年に在日英国大使館から返還された国有地で、環境省が整備を進めてきた。東京メトロ半蔵門駅から徒歩約3分。芝生に覆われた約7千平方メートルの敷地には幾つもの円形の花壇が配置された他、シダレザクラやネムノキなどさまざまな樹木も植えられた。
同省によると、土地の来歴を意識し、デザインには自然を生かすイングリッシュガーデンの趣を取り入れた。敷地東側の「太白」という桜は、王子時代のウィリアム英皇太子が来日した際、大使館の敷地内に植樹したものを移植。以前、大使館で使われていた門柱も受け継いで利用した。
園内には、敷地を東西に貫く歩道の他、植栽の間を巡る小道があり、道沿いのベンチや、花壇の周囲のいすで休むこともできる。遊具は置いていないが、環境省は、トイレなどの施設を建てることも検討しているという。
大使館の敷地は、1872年から英国に貸与され、2013年の賃料は約8100万円だった。15年8月、日本は敷地の8割を英国に譲渡し、残りが返還された。
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