今日マチ子がコロナ禍伝える 東京・町田でイラスト日記展
漫画家今日マチ子さんが、新型コロナウイルス禍の3年間に描き続けたイラスト日記を展示する「今日マチ子『わたしの#stayhome日記』2020―2023展」が、東京都町田市の町田市民文学館ことばらんどで開かれている。(共同通信=近藤誠)
今日さんは2020年4月7日の緊急事態宣言以降、変わりゆく人々の生活や街の風景を1日1枚のイラストで表現し、交流サイト(SNS)上で発信してきた。今年4月7日まで描いた作品の中から、えりすぐりの80点を紹介している。
ソーシャルディスタンスが推奨された当時は一人きりの人物を描いた作品が多いが「2020年7月27日 おそろいのマスク」は、中高生たちの距離感の近さを感じさせる。「2022年10月12日 広告の中はマスクのない日常」は、電車内で乗客がマスクを着けている一方で、車内広告のモデルはマスクを着けずにほほ笑んでいるのが対照的だ。
企画を担当した谷口朋子学芸員は「今日さんが日常を切り取った作品の中に、コロナ禍の自分の姿を見つけられると思う。当時の風景だけでなく、すでに忘れつつある雰囲気や気持ちを思い出すきっかけになることでしょう」と話している。
休館日は月曜と6月8日。入場無料。今日さんの代表作「センネン画報」「cocoon」などの原画を展示するコーナーもある。問い合わせは同館、電話042(739)3420。
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