[essay ちいさな季節の心]エゾノリュウキンカ 大川美紀
まだ雪が残る田代岳の登山道を進む。渡渉し、倒木をまたぎ、枝につかまって斜面を下った先に、鮮やかな黄色のエゾノリュウキンカの群生が! 今年も会えた! 冬の厳しい寒さと雪の重みに耐え、雪解けしたばかりの沢沿いに姿を見せてくれました。
この花は凛としていてそして美しいです。
茎がスッと立ち上がり、金色の花を咲かせるから立金花(リュウキンカ)という名前がついたそうです。花言葉は、必ず来る幸福。私は、とても弱いくせに、人に弱さを見せることが嫌いです。辛いことがあっても、笑ってみせたりします。そんな時、この花の写真に励まされます。大好きな憧れの花です。
今年も、エゾノリュウキンカに会いパワーをもらってきました。いよいよガイドシーズンの到来です。一緒に自然の中を歩く方々が笑顔になれるよう努めたいと思います。
自分の目で山の花や風景を見ることができない人に伝わるような写真を、どんどん撮って発信していきたいです。

【おおかわ・みき】1966年大館市生まれ、同市在住。旅行業を経て現在秋田の山を中心に登山ガイドをしています。趣味は写真で、高山植物や、鳥の写真を撮るのが好きです。
michinokukozakura@gmail.com
michinokukozakura@gmail.com
お気に入りに登録