日本海中部地震から40年 報道写真集で振り返る「あの日」

 秋田県に大きな被害をもたらした日本海中部地震から26日で40年。地震から2週間後の6月10日に秋田魁新報社が発行した報道写真集「秋田沖大地震 M7・7恐怖の記録」に収められた写真から震災直後の県内の様子を振り返る。

津波が残したツメ跡。海岸道路には打ち砕かれた家屋の屋根だけが残った。(八森町で) 撮影・秋田市川尻町、菅沼宣芳氏

グラッときた瞬間、秋田市の本金デパートでは屋上の広告塔が倒れ4階催事場に突き刺さった。展覧会の準備をしていた主婦3人が下敷きとなり、1人が死亡。災害に「もしも」という仮定は許されないが、広告塔が反対側に倒れ昼食時で賑わう名店街を直撃していれば大惨事が予想された。

荷揚げ施設の軌道式荷役機(アンローダー)も大きく傾いた。秋田港の機能は完全にストップ。

ブロック塀、レンガ塀が倒れる被害も相次いだ。秋田市大町の駐車場では乗用車二台がペシャンコに押しつぶされた。

60年以上も風雪に耐えたカヤぶきの農家も一瞬のうちに倒壊、巨大地震の威力をまざまざと見せつけた。(能代市内で)

横倒しになった漁船をぼう然と見つめる漁民。津波による漁船の損壊は目を覆うばかりだった。(八森町、八森漁港で)

アメのようにグンニャリとうねり、陥没と亀裂で通行不可能となったアスファルト道路。(大潟村で)

地震から一夜明けた早朝、庭先に走った亀裂の復旧作業に取り組む被災者たち。被害の大きさにスコップを持つ手も重い。(若美町で)

地震はガス、電気、水道など生活機能も完全に破壊した。被災後、自衛隊給水車から水をもらい受ける住民たち。(男鹿市船川港で)

「秋田沖大地震 M7・7恐怖の記録 
1983年6月10日発行 編集・発行/秋田魁新報社
※現在は販売されておりません。

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