秋田県内選挙で投票率の下落傾向が続いている。今春の県議選などでは若年層の投票率の低さが顕著になった。県内の各選挙管理委員会が選挙のたびに投票への呼びかけや啓発活動に力を入れているものの、投票率の大幅な増加にはつながっていない。「どうする地方議会―県内の実情を追う」第4部は、有権者らが地方政治に何を期待し、どう向き合っているのかを探る。3回続き。
◇ ◇

「私に入れる、入れないは関係ありません。まずは投票に行ってください。少しでも自分の意見を政治に反映したいと考えるなら、大切な1票を自分の思う人に投じてください」。今年4月23日投開票の秋田市議選でこんな訴えを繰り返す女性がいた。無所属で立候補した近藤美奈子さん(62)がその人だ。
近藤さんが出馬を決めたのは告示4日前の4月12日。同月9日に投開票された県議選の投票率が52・53%となり、過去最低を更新したとのニュースを目にしたのがきっかけだった。有権者の半数近くが投票しない現状を何とかして変えられないか。こんな思いに駆られ「自らが選挙に出る」という発想に行き着いた。
お気に入りに登録
シェアする
この記事は会員限定です
(全文 1537 文字 / 残り 1071 文字)
電子版に会員登録すると
秋田のニュース・話題をナンバーワンの情報量で。秋田に関わるあなたの仕事や暮らしに役立つ情報満載です。
- 有料記事が読める
- 各種メールでニュースを見逃さない
- 新聞併読コースならデジタル紙面が読める