【東京ウオッチ】とらわれずに生きられる世界見つけて―青山でMAOKA UEDA個展 いまのTokyoをつかむイベント情報(9日~18日)

※写真クリックで拡大表示します
MAOKA UEDAさんの作品(提供写真)
MAOKA UEDAさんの作品(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【16日(土)】

 ▽「『The Catcher in the Mirage』MAOKA UEDA」(~24日、港区・MA5 GALLERY)

 アーティストのMAOKA UEDAさんが東京で初めての個展を、青山で開催する。

 UEDAさんは英国のロンドン芸術大セントラル・セント・マーチンズなどで5年間にわたりアートとデザインを学んだ。グループ展やアートフェアに参加しながらキャリアを積み“次世代のアーティスト”として、注目を浴び始めている。

 本展では、UEDAさんの創作テーマであり、自身が絵を描く時の状態でもある「蜃気楼の中のキャッチャー」を表現した曼荼羅シリーズなどの作品約15点を紹介。点から線、線から面、空間へと広がるカラフルで自由な世界に遭遇できる。

 UEDAさんは「飛んでいるチョウチョウの羽をそっとつまんで捕まえるように、目に映る曲線やイメージをとらえ、それらに個性を与えたい。それが私が絵を描く理由だ」と話した。



 ○そのほかのお薦めイベント

 【9日(土)】

 ▽「アートアフタヌーンティー」(~10月31日、港区・ザ・リッツ・カールトン東京)

 現代アート作家の野原邦彦さんとホテルのザ・リッツ・カールトン東京のコラボレーションによるアフタヌーンティーが、赤坂の同ホテルで開かれている。

 野原さんは木彫を中心に日本の伝統技術も取り入れた創作で知られる。カプチーノを飲んだ瞬間の幸福感を表現した立体作品「カプチーノ」は有名だ。

 同作のほかに、動物や人間をモチーフにした作家の世界観を会場で表現。アートを楽しむことをテーマとし、イチジクやリンゴなど旬の食材を使ったメニューを提供している。さまざまな色の代表作「カプチーノ」を展示し、大きなサイズも初披露されている。新作「お面 連獅子」も公開。

 野原さんは「ラグジュアリーな空間から広がる東京の景色に気分は上がる。自分の作品によって非日常を感じてもらえれば」とコメント。シニアマーケティングマネジャーの石村麻衣子さんは「野原さんの感覚とホテルのシェフが作った味覚を融合させ、“五感”を満たす心地よい時間を過ごしてほしい」と話した。

 ▽「ISETAN ARTS&CRAFTS」(~11日、伊勢丹新宿店)

 古美術品や現代作家の作品、暮らしの道具など、衣食住にわたり世界中から集めた品々を展示するイベントが、新宿で行われている。

 テーマを「あたらしいラグジュアリー」とし、国内外の作家約40~50人の作品を鑑賞できる。見る人が知識やルールにとらわれずに「美しい」と感じるものを紹介しているという。ブランディングディレクターの行方ひさこさんは「人の手でつくられたものは心を温かくする。日常生活の中に豊かな創造性を取り入れてもらいたい」と語る。

 出展されている衣服ブランド「Cebalasi」のスタイルプロデューサー広瀬規子さんは「コロナ禍を経てライフスタイルが変わり、服にも“心地よさ”を求める時代になった」と話した。

 ▽「企画展『土方久功と柚木沙弥郎 熱き体験と創作の愉しみ』」(~11月5日、世田谷区・世田谷美術館)

 立体や平面作品、絵本などの仕事を手がけてきた、彫刻家土方久功(1900~77年)と染色家柚木沙弥郎さんの世田谷美術館所蔵品を紹介する展覧会が、同館で開催される。

 土方は29年から10年以上、パラオやサタワル島で生活し、現地の人々や風景を主題に彫刻や絵画を制作した。本展では、ブロンズ彫刻やミクロネシアの自然などをモチーフにした木彫レリーフを展示。福音館書店の雑誌「母の友」の挿絵原画の初公開も注目されている。

 柚木さんは、日常にある面白いものや楽しいことを原動力にして、100歳の今も精力的な活動を続けている。より自由な創作を意識するようになったという82年以降の作品の数々を紹介。絵本の場面を指人形にしたユニークな展示にも出合える。

 学芸員の樋口茉呂奈さんは「自らの分野を超えて創造に挑戦した2人の作家の生き方に触れ、枠にとらわれない精神を感じてほしい」と話した。

 【18日(月)】

 ▽「第38回女性労働セミナー『女性の過労死はなぜ見えないのか~〈女性活躍〉の陰で』」(13時、文京区・平和と労働センター・全労連会館ホール、事前予約制、オンラインでも開催)

 過労死とジェンダーの関係を話し合うセミナーが、湯島で行われる。

 コーディネーターを和光大名誉教授の竹信三恵子さんが務め、航空会社や住み込み家政婦の現場を知る専門家、過労から自殺に追い込まれた元電通社員の高橋まつりさんの母幸美さんらが登壇。過労死防止のための解決策について話し合う。

 政府が「女性活躍」を掲げる一方で、ケアの負担や家庭生活を考慮しない過酷な働き方は変わらない。「活躍」が「女性の犠牲」につながらない社会を目指すためのイベントとなる。

お気に入りに登録
シェアする

秋田魁新報(紙の新聞)は購読中ですか

紙の新聞を購読中です

秋田魁新報を定期購読中なら、新聞併読コース(新聞購読料のみ)がお得です。

新聞は購読していません

購読してなくてもウェブコースに登録すると、記事を読むことができます。

同じジャンルのニュース