秋田県内また大雨、5市町で避難指示 冠水や土砂崩れも
秋田県内は21日、前線を伴った低気圧の影響で広い範囲でまとまった雨が降った。秋田、潟上、男鹿、五城目、八郎潟の5市町の一部地域に避難指示(警戒レベル4)が発令された。男鹿市では一時6世帯11人が避難所に身を寄せた。県総合防災課によると、午後10時半現在、人的被害の報告はない。
気象庁によると、同日最多の1時間降水量は男鹿市42ミリ、大潟村24ミリ、秋田市13ミリ。降り始め(21日午前0時)から午後5時までの総降水量は男鹿市男鹿真山99・5ミリ、大潟村94ミリ、大館市陣場68・5ミリ、秋田市49ミリ。
県と秋田地方気象台は秋田市秋田や男鹿市、大館市など10市町村に土砂災害警戒情報を出した。
男鹿市は市内7カ所に避難所を開設。船川港公民館に家族4人で避難した佐藤光良さん(67)は「家の周りが山に囲まれており土砂崩れが心配で避難した。7月の大雨でも避難したが、短期間でまたこんな大雨になるとは」と話した。
同市では冠水により市道や国道の通行止めが発生。国道101号の生鼻崎トンネル周辺でも水がたまり、車2台が立ち往生し、午後6時から約1時間片側通行規制した。
大館市や北秋田市、仙北市の国道や県道などでも、土砂崩れや倒木による通行止めが生じた。大雨の影響で県内の一部の高校では生徒の安全確保のため下校時間を早めるなどの対応が取られた。
JRのダイヤも乱れた。在来の奥羽、羽越、五能、男鹿、花輪各線は一部区間で昼過ぎから終日運休となった。特急、快速、普通列車計76本が運休、区間運休し、約6870人に影響が出た。22日は奥羽線の上り普通列車1本が運休。花輪線は線路点検のため午前の普通列車上下7本を運休、区間運休する。
22日は前線や湿った空気の影響で曇りや雨となる所があるが、次第に晴れる見込み。