東電、元収束作業員と和解 発病との因果関係触れず

 東京電力福島第1原発事故の収束作業中の被ばくが原因でがんになったなどとして、札幌市の元作業員の男性(65)が東京電力ホールディングスや作業の元請けだった大成建設など計3社に計約6400万円の損害賠償を求めた訴訟は22日までに、札幌高裁で和解が成立した。20日付。

 原告弁護団によると、男性は請求を放棄。一方、作業と発病の因果関係には触れず、3社は「お見舞いの意」と従事への感謝を表明した。収束作業と発がんの因果関係を争う訴訟で、和解が成立するのは初めてとみられる。

 2021年5月の一審札幌地裁判決は、作業と発病に因果関係は認められないとして請求を棄却した。

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