北斗星(9月23日付)

 クラフトサケにクラフトジン、クラフトコーラなど「クラフト」を冠した飲み物の人気が高まっている。飲み物に限らず、クラフトマンシップ(職人技)を込めて造られた個性的な商品を「クラフト○○」と呼ぶことが増えてきた

▼クラフトブームの先鞭(せんべん)をつけたのはビールだろう。1970年代の米国で、大手メーカーの商品に飽き足らなくなった愛飲家たちが自ら小さな醸造所を立ち上げ、多種多様なクラフトビールを造り始めた

▼日本では94年の酒税法改正により、各地に次々と小規模醸造所が誕生。当初は「地ビール」と呼ばれていたが、2010年ごろからクラフトビールの呼び名が広がり始めた。米国の影響もあるが、造り手の努力により品質が向上し、クラフトという言葉が似合うようになってきたことも背景にある

▼秋田市では、早くも10年に「クラフトビアフェスティバル」が始まった。全国各地の醸造所が提供するビールはどれも個性豊か。素材や製法次第で色や香り、のどを通る感触さえこれほど異なるのかと驚かされた

▼コロナ禍を挟んで4年ぶりとなるビアフェスが昨日、エリアなかいちにぎわい広場で始まった。今年は県内6社を含む7県の12社が参加。実行委員会の長谷川信代表は「初めて参加する醸造所もある。新しい味との出合いも楽しんで」と話す

▼ビアフェスは明日まで開かれる予定。幸い、天気は良さそうな予報だ。爽やかな秋空の下でお気に入りの味を見つけてみてはいかが。

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