シベリア孤児救済100年で式典 日本の連帯、後世に残す

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シベリアから救出され、東京に滞在したポーランド人の孤児ら=1921年、東京・広尾(日本赤十字社提供・共同)
シベリアから救出され、東京に滞在したポーランド人の孤児ら=1921年、東京・広尾(日本赤十字社提供・共同)

 【ワルシャワ共同】ロシア革命の動乱でシベリアに取り残されたポーランド人の孤児ら約760人が日本によって救出されてから100年を記念する式典が26日、ワルシャワで開かれた。日本を経由し母国に帰った孤児らの子孫が参加し、「人々が連帯する強さを後世に伝えたい」と語った。

 ポーランドはロシア革命後の1918年に独立を回復したが、革命による内戦の混乱で、流刑や移住でシベリアにいたポーランド人は故郷に帰れず、親を失い、飢餓に苦しむ子どもも多かった。

 現地支援団体の依頼を受け日本が救済に乗り出し、日本赤十字社の協力で約100年前の20~22年に計約760人の孤児らが福井県の敦賀港に到着。東京や大阪で一時療養後、帰国した。

 式典には、孤児らの子孫やその家族ら約130人が参加。大学教員のスワボミル・サマルダキエビチさん(54)は、祖父が日本での滞在をよく話してくれたと振り返り「国を超えて人々が連帯する強さを感じた。日本との絆を忘れず、守っていきたい」と話した。

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