[第6回]

60年ぶり、ショウキサマ生まれ変わる・上

(2017年9月16日 掲載)

プリミティブな神様

 能代市二ツ井町にある小掛集落はJR二ツ井駅から米代川を挟んで南に約5キロ。米代川の支流、内川沿いにあり現在約80戸が暮らす。この一帯は昭和30(1955)年に二ツ井町に合併するまで響(ひびき)村という自治体であった。村名のいわれは毎日のように秋田杉を伐採する音が響き渡っていたからだという。かつては林業が盛んな地域だったのだ。

 内川にかかる橋を渡り村内に入ると、すぐ左手にトタンに覆われた木造の祠(ほこら)があり、中には高さ2メートル程のナマハゲのような人形が1体祀(まつ)られている。朱色に塗られた杉の板に鬼のような顔を彫り、なぜかキセルのようなものを口にくわえている。全身に杉の葉をまとい、両腰には木刀を差している。異様な風体だが、その表情はどこか素朴で、初めて見たときはプリミティブアート(原始美術)とも称される西アフリカやパプアニューギニアの仮面や彫刻を連想した。

男神のショウキサマ(2011年3月撮影)。当時、このショウキサマの祠は現在の場所の筋向いにあった