[第9回]

パシュミナの故郷・カシミールを訪ねる・下

(2017年12月22日 掲載)
グループの長老(左)が手にしているのはパシュミナの原毛

ノマド式朝食

 ノマドさんが手招きしてキャンプの中にあるテントに入れてくれた。地面を掘り下げて建てられた竪穴式。屋根はヤクの毛で織った布で覆ってある。中にはかまどがあり、ノマドさんが火を起こすと室内が急に暖かくなった。竪穴式住居は冬暖かいという話は考古学を勉強していた学生時代に何度か読んだり聞いたりしていたが、初めて実感として理解できた。

 ノマドさんが朝食をごちそうしてくれるというのでありがたくいただくことにした。最初にアルミの皿を渡される。ノマドさんはずた袋から白い固形状のものを出して皿に入れた。

 「これはバターだ」