[第15回]

山田憲三郎・大衆文化を支えた男(6)職業は「著述業」

(2018年3月31日 掲載)

最後まで表現者貫く

 「詩星・終刊号」の冒頭に、山田憲三郎は「告別」という題でこんな文を寄せている。

 〈この詩星に伴ふ悲しい追憶をここでは、云(い)はふとはしないのですが、たより少ない物語が幾年かの後に、はるか遠くからささやかるでせう……心寂しくも静かに追憶の幕を閉づる〉

 憲三郎の「たより少ない物語」を「幾年かの後に、はるか遠くから」ささやいているのはまさに私だ。この秋田が生んだ稀有(けう)なクリエイターを多くの人に知ってもらいたい。私は「美人の秋田」の復刻版を作ることを決めた。

山田憲三郎が主宰する詩星社が発行した文芸雑誌「詩星」(県立図書館所蔵)